稲城市竪台遺跡出土品(いなぎしたてだいいせきしゅつどひん)
Updated: October 29, 2018
Haji ware, Sue ware, and ash-glazed pottery from the Nara and Heian periods
Inagi City Tatedai Ruins
百村の竪神社南東側に広がる台地上に、稲城市竪台遺跡がありました。平成3年から5年に発掘調査が行われ、縄文時代と奈良・平安時代を中心とする遺跡であることが明らかになりました。発見された遺構は、縄文時代では竪穴住居跡5軒、狩猟用の陥し穴土坑310基、奈良・平安時代では竪穴住居跡78軒、掘立柱建物跡41軒、土器焼成のための竪穴遺構5軒などです。特に貴重な遺構は奈良・平安時代の住居跡と掘立柱建物跡で、8世紀から11世紀にかけて断続的に営まれたことがわかりました。
これらの遺構からは大量の土器や石器、鉄器などの遺物が出土しましたが、特に重要な出土品123点については、稲城市有形文化財に指定されました。
Jomon Period Materials
Jomon Period The materials are pottery from the early and middle periods. Remains of a pit dwelling From among Excavated Did. Jomon Period Previous period Deep bowl-shaped pottery 1 point, mid-term Deep bowl-shaped pottery 2 points, mid-term Tableware stand One piece of pottery from the early period and one piece of pottery from the middle period are Cooking It is believed that the remaining pottery from the Middle Period was found in a house. Furnace It was used as a. Tableware stand It is 9.7 centimetres high and 15 centimetres in diameter and was used as a stand to place things. Excavated This is a document with few examples.
Materials from the Nara and Heian periods
There are a total of 119 items from the Nara and Heian periods. Hajiki pottery and Sue ware 67 points, Green Glazed Pottery and Ash-glazed pottery 6 items, 34 iron tools, and 12 other items.
【土師器と須恵器】
土師器は弥生土器の伝統を引き継ぎ、低温で焼成した茶褐色の土器です。資料としては長胴甕、坏形土器、甑、台付甕、鉢形土器、羽釜などで、計23点あります。須恵器は朝鮮半島から伝来した技術により、ロクロで成形し、窖窯を使って高温で焼成した灰色の土器です。資料としては、坏形土器、高台付皿、椀形土器、蓋などで、計44点あります。これらの土師器と須恵器は、煮炊き用や食器など生活の中で日常的に使われた道具といえます。
【灰釉陶器と緑釉陶器】
灰釉陶器は、藁などの植物灰を原料にした釉薬をかけた焼き物で、日常的な食器類より少し上質な器です。緑釉陶器は鉛が入った釉薬を使用した焼き物で、黄緑色をした陶器です。日常的な道具とは違い上質で祭礼用などに使われました。両陶器とも出土例が少なく貴重な資料です。資料としては緑釉陶器の椀、灰釉陶器の椀、高台付皿、長頚瓶など、計6点あります。
【鉄の道具】
奈良・平安時代には武器や農耕具、生活道具として鉄の道具が普及しました。竪穴住居跡の中からは当時使った鉄の道具が多数発見されました。資料としては、鉄鏃、鉄鎌、鉄斧、鉄製刀子、鉄鑿、鎹、鉄釘、鉄製紡錘車などです。
【その他の資料】
鉄の道具などを研いだ砥石、石製の紡錘車、漁労具としての土錘があります。
Iron tools (swords, iron arrowheads, iron axes, iron sickles, etc.)